本足場と1足場の主な違いは、支柱の数とそれによる安定性、作業性、設置場所です。
本足場(ほんあしば)
- 支柱の数: 2列に支柱を立てて、その間に作業床を設けます。
- 安定性: 支柱が2列あるため、安定性が高く、安全に作業できます。
- 作業性: 作業床が広く取れるため、作業スペースが確保しやすく、効率的に作業できます。手すりなどの安全設備も設置しやすいです。
- 設置場所: 比較的広い敷地で、高さのある建物や大規模な建築現場で多く用いられます。
- その他: 一般的に「足場」というと、この本足場を指すことが多いです。2024年4月からは、幅が1メートル以上の箇所での足場設置は原則として本足場が義務化されました。
1足場(いちあしば)
- 支柱の数: 1列にのみ支柱を立て、そこからブラケット(腕のようなもの)を出し、作業床を設けます。
- 安定性: 支柱が1列しかないため、本足場に比べて安定性は劣ります。耐荷重も少なくなります。
- 作業性: 作業床が狭くなりがちで、手すりなどの安全設備の設置も難しい場合があります。
- 設置場所: 敷地が狭く、本足場などの他の足場を組むスペースがない場合に用いられます。戸建て住宅などの狭小地で使われることがあります。
- その他: 安全性が低いため、使用には十分な注意が必要であり、壁つなぎなどで強度を高める必要があります。
簡単にまとめると、本足場は安定性と作業性に優れ、広い場所に適した一般的な足場であるのに対し、1足場は狭い場所での設置に適した簡易的な足場と言えます。安全性の観点から、可能な限り本足場が推奨されます。
⇩一足足場の例
